Activity report

Co-existence with nature

自然共生 緑の地球を保護・再生

雨水を活かし
水資源課題に
立ち向かう

課題の背景

水に悩む
地域だから
水資源の循環は
使命

環境問題が年々深刻化する中、トヨタ紡織グループは2016年に「2050年環境ビジョン」を定め、その活動の一環として全社的に水資源インパクトミニマム化の取り組みを進めています。当社グループの水資源インパクトを把握するために、国内外のグループ生産拠点の水リスクについて、世界資源研究所の評価ツール「Aqueduct」を用いて評価しました。生産拠点が存在する場所を評価指標である水ストレス※1で評価し、5段階に層別した結果、タイのチャチューンサオ県に位置するTBGT(Toyota Boshoku Gateway(Thailand))は、水ストレスがきわめて高いことがわかりました。さらに水使用量も考慮した分析により、同拠点は優先的に取り組むべき拠点群に属することが確認されました。

※1 地域の総水需要量と再生可能な地表水および地下水供給量の比率を測定したもの。値が高いほど、利用者間(家庭用、工業用、農業用など)の競争が激しいことを示す。

トヨタ紡織グループ生産工場の
水ストレス評価 高リスク拠点の特定

生産工場の水ストレス評価のグラフ。TBGTは水ストレスが「きわめて高い」ことがわかり、同拠点は優先的に取り組むべき拠点群に属することが確認できる。
出典:世界資源研究所(World Resources Institute)が公開したAqueduct 4.0 の Aqueduct water risk atlas におけるBaseline Water Stress の地域別スコアをもとに作成

これまでTBGTは節水型トイレや節水型蛇口の導入を進めてきました。しかしタイでは乾季の降水量がきわめて少なく、敷地内緑地の維持には頻繁な散水が欠かせません。そのため節水だけでは取水量を十分に減らすことが難しい状況でした。とはいえ、緑地は社員の憩いの場であると同時に、地域の生き物が立ち寄る大切な環境です。そこで、雨季の雨水を有効活用できないか検討し、タンクに貯めた雨水を利用するという発想に至りました。

私たちの発想

雨水専用設備で
新たな水資源の
創出を目指す
雨水の流れを示す図。複数のバルブにより貯水と排水を切り替えて雨水を効率的に活用している。
複数のバルブを使用し、雨水貯留タンクがあふれないように調整し、貯水と排水の切り替えを実施

簡易処理した雨水を利用できる用途として、要求水質が比較的低いトイレ洗浄水に着目し、トイレ周辺に複数の雨水貯留タンクを設置する計画を立てました。トイレから離れると水圧が弱くなり、加圧設備が必要となるためです。雨水を効率良く活用するため、タンクには貯水と余剰雨水の排水を切り替えるバルブを取り付け、各使用箇所の必要水量に合わせて適切なタンク容量と配置を検討しました。

活動レポート

限られた水資源の
効率的な
利用に向け、
できることから
一歩ずつ

降雨量の多い6月に間に合うよう、2024年5月までに雨水貯留タンクを9台設置しました。その結果、年間約29,000,000Lの水使用量のうち605,000Lの削減を実現しました。さらに2025年にはタンクを4台追加し、いっそうの削減を見込んでいます。トヨタ紡織グループの中で雨水の再利用を行っている拠点は他にもありますが、TBGTは大規模な貯留タンクの導入と効率的な雨水活用のしくみを確立したことで、大きな成果を上げることができました。今後は雨水利用の発想、貯水のノウハウを横展開し、自然資本の有効活用を通じて、トヨタ紡織グループ全体で地球環境の保全・維持に取り組んでいきます。

Challenger

TOYOTA BOSHOKU GATEWAY (THAILAND)